青森の縄文遺跡が語るもの
日本地図を広げると、本州の北の端っこにある青森県。新幹線が開通することで、東京からも行きやすくなり便利になったといわれています。でもこの場所は、むかしからずっと「北の果て」だったのでしょうか?
青森を旅した写真家の石川直樹さんは、その縄文遺跡の多さに驚き、「青森からはじまる北方世界への広がり」を考えました。遺跡から発見された土偶はシベリアやアラスカとの繋がりを感じさせ、狩猟や漁労の形態、儀礼や神話など、北海道やサハリン、カムチャッカ、極東シベリア、アリューシャン列島、北米大陸の北西沿岸部といくつもの共通点があるそうです。
三方を海に囲まれ、本州の突端にある青森は、北米大陸につながる太平洋、中国大陸につながる日本海という果てしない世界への入口だったのではないかと、石川さんは考えています。
海は、世界を隔てる境界ではなく、人や文化の自由な往来を約束するものだったのです。日本地図をちょっと違った視点から眺めるだけでも、さまざまな世界とのつながりが見えてきます。
» 青森から広がる北方のネットワーク|ペーパースカイ
https://www.mammothschool.com/wp-content/uploads/2010/11/aomori_jomoniseki.jpg