日・中・韓 3カ国が協力して出版する平和絵本

日本・中国・韓国の3カ国の絵本作家が協力する、平和をテーマにした絵本シリーズが刊行されました。3カ国共同出版は、絵本史上初めての試み。3カ国それぞれの国で、それぞれの言語で刊行され、絵本を通して近隣の国同士の友好と相互理解を深めることを目的としています。近いようで意外と知らない隣の国に暮らす人々のこと。そうした国のことを絵本を通して身近に感じることは、次世代を担う子どもたちにとって、平和な未来を考える第一歩になるでしょう。
日本、中国、韓国からそれぞれの国の絵本を代表する作家が揃い、日本からは、『おしいれのぼうけん』の田畑精一、『とべ、バッタ!』の田島征三、『ひまわり』の和歌山静子、『あやちゃんのうまれたひ』の浜田桂子という4人の絵本作家が参加しています。4月1日にはシリーズ12冊のうち、最初となる3冊の新刊が出版されました。
へいわって どんなこと?』浜田桂子 作
へいわってどんなこと?「おなかがすいたら、だれでもごはんが食べられる」「いやなことはいやだって、ひとりでも意見がいえる」「おもいっきり遊べる」…。身近な日常から、平和の意味と、守らなければいけない大切ないのちについて考えます。
京劇がきえた日』 ヤオホン 作 中 由美子 訳
中国の伝統的な演劇である京劇にふれ、夢中になった女の子。でも、戦火が近づき、名優は町をさり、公演をみることはできなくなりました。その後たくさんのうちがこわされ、たくさんの人がころされました。戦争は、人びとから生活と文化をうばうものなのです。
非武装地帯に春がくると』 イ・オクベ 作 おおたけきよみ 訳
分断の象徴である非武装地帯。長い鉄条網が立ちふさがり、人びとの手のとどかないその場所を、動物たちは自由に行き来します。おじいさんは、その四季の移ろいを見つめながら、何を思っているのでしょうか。祖国統一と平和への願いを力強く描きます。
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