表現の新しい可能性を探して|映画監督・服部智行さん

『音の城♪音の海 ─SOUND to MUSIC─』は、知的障害のある人たちと音楽家たちの活動「音遊びの会」を追った映画です。音によって自分の気持ちを表現し、まわりに応えるようにまた音を鳴らすことで生まれる、楽譜のない即興音楽によるセッション。監督の服部智行さんは、目が見えない人たちが映画観賞するドキュメンタリーも撮っているドキュメンタリー映画作家です。
「僕は障害に対して関心をもっているわけではなく、表現の新しい可能性や発見に興味があるんです。自分がこれまで撮ってきた方法とは別の視点から映画を観たり音楽を聴いたりするといったことで、自分が見えていなかったことや聴こえていなかったことに気づかされたりすることがあると思います。音遊びの会では、知的障害のある人たちが変化した面もあるけれど、逆に、一緒にやっていたミュージシャンのほうが気づかされて変化していく面が多かった。どんなバンドもきっとそうですが、おたがいに発見しあう関係があって初めて、よい演奏ができるんだと思います」
『音の城♪音の海 ─SOUND to MUSIC─』は、2010年5月に東京渋谷で公開され、その後全国でロードショーされています。自主上映のご案内もしていますので、興味のある方はホームページよりお問い合わせください。
音の城♪音の海
http://www.otonoshiro.com/