絵:小笠原小夜(アイヌ民族博物館HPから転載)

アイヌの物語世界を伝える、デジタル絵本

アイヌの人々は、「ユーカラ」(英雄の物語)をはじめ、さまざまなアイヌ語の物語を口承で伝えてきました。今から20~30年前には、まだアイヌの物語をたくさん知っているおばあさんがいたそうです。北海道白老町にあるアイヌ民族博物館では、そうしたアイヌ語による物語を子どもたちにひとつでも多く伝えたいと、テープレコーダーにたくさんのお話を録音する活動をしてきました。ウェブサイトの中の「デジタル絵本」のページでは、そうして集められた昔話を実際に聞けるほか、かわいいイラストと、日本語の朗読をつけたものが絵本形式で紹介されています。アイヌ語の美しい響きとともに、自然や周辺の民族との関わりの中に生きるアイヌの世界観を感じることができます。
アイヌ民族博物館|絵本でよみがえる、フチ(おばあさん)が残したアイヌの物語世界
http://www.ainu-museum.or.jp/takar/book/index.html
※ 9月15日発行となる本誌『mammoth』ストーリーテラー特集では、アイヌの伝承歌や踊りを披露する女性4名によるユニット「マレウレウ」のメンバー・八谷まゆんききさんにインタビューしています。