Photo: Ueyama Chiyoko

既製品にはない醍醐味を伝えたい「お人形の衣替え」

最近のお人形ときたら、三時間ごとに泣いたり、ミルクを飲ませるとオムツが濡れたり(!)。その進歩には驚くばかりです。わが家の娘たちも、その「お世話人形」とやらを欲しがって、それはもう大変でした。でも私は断固として受け入れず、インポートのおもちゃ屋さんを探し回った挙げ句、ようやく昔ながらのお人形を入手して、娘にはそれを与えました。なぜそこまで頑なにこだわったのかというと……。今時のお人形は洋服も小物も、すべて既製品で揃うところがつまらない!と思ったから。私の着古したワンピースで作ったスカートや、即席で編んだ小さなマフラー。簡単な型紙から作ったズボンと、セーターの袖口を利用して作った靴下などなど。これからの季節に備えて、先日娘たちと、お人形の洋服も秋冬バージョンに衣替えしたばかりです。
お友達が遊びに来ると、「お人形のお洋服、全部ママが作ってくれたんだよ」と、ちょっぴり自慢げな娘たち。今ではすっかり、「お世話人形」を欲しがることもなくなりました。
次回は、「魚つりゲームの作り方」を紹介します。
 
畑 順子(はた・じゅんこ)
東京・池尻のカフェ・グリル・バー『太陽』の初代店主。現在は二人娘の母として、子育て奮闘中。
※この記事は、Baby Mammoth 8号(2008年11月発行)に掲載されています。Photo: Ueyama Chiyoko Text & Composition: Io Junko