ハッピースポットは僕と私のかくれ家
かくれ家に秘密基地など、子どもは狭いところにこもるのが大好き。だから、撮影用のダンボール箱を見たとたん、子どもたちの目がキラリと輝いた。とにかく中に入ろうとする子どもたちを必死に制止。「早く遊びたい!」とせかされながら作った遊具は、名づけて「ハッピースポット」。子どもひとりが入れるほどの小さな部屋がイメージだ。
実は、このひとり、というところが大きなポイント。いつも兄弟や友だちとワイワイ楽しそうに遊んでいる子でも、たまにはひとりになりたいこともあるようで、保育園ではこの遊具が大人気なのだという。静かに過ごせる「ハッピースポット」のような空間は、精神的安定のためにも効果がありそうである。
完成すると、撮影に参加した子どもたちは、さっさと自分の部屋を作るべく、お気に入りのおもちゃや、絵本などを持ち込んで大喜び。出たり入ったりする子、ドアを閉めて全然出ようとしない子など、それぞれに使いこなしていたのも面白い。箱を横にしたり、2個をつなげてスイートルーム(?)にしたり、と年齢によって発展的に遊ぶこともできる。ダンボール箱ひとつでここまで遊びの世界が広がることに驚いた。
編集部製作の「ハッピースポット」では内側に色画用紙、外壁に布を貼り、さらにドアノブをつけるなど、リビングにあってもかわいいデザインにこだわった。それぞれの家庭の好みで、色や柄、箱の大きさも様々に変えながら、親子で楽しんでほしい。
1) 適当な段ボールを用意する(大きさや形は、どんなものでも大丈夫)。上のフタ部分を4辺とも、内側に折込んでしまう。
2) 段ボールの横長の側面をドアのように開くようにする。写真のように、上下にカッターで切れ目を入れ、その下もカットする。
3) 段ボールの大きさに合わせて、模造紙をカットして内側に糊で貼る。側面によって、紙の色を変えるのも良し。完成後、子どもに、クレヨンなどでお絵描きさせてもいい。
4) 仕上げは,段ボールに合わせて、好きな柄の生地や紙を貼る。布の場合、端の始末はしなくても大丈夫。接着には木工ボンドがおすすめ。
※ この記事は『baby mammoth』No.2 (2005年)に掲載されています。