うとうとしたり、くんくんにおいをかいだり|スヌーズレンの部屋
岩手県の北、森に囲まれた奥中山高原にある「いわて子どもの森」には、施設の中も外も、身体を使って思いきり遊べるフィールドが広がっています。ハンモックの絵本コーナーやおもちゃ湯、冒険の塔など様々な遊び場が用意されていますが、その中に「スヌーズレンの部屋」という、障がいを持つ子どもたちがリラックスして過ごせる場所があります。
「スヌーズレン」とは、オランダ語の“スヌッフレン”(くんくんにおいを嗅ぐ)と“ドゥーズレン”(うとうとする)という二つの日常的な単語からできた造語。もともと重度の知的障害を持つ人々とのかかわりを理念として、およそ25年前にオランダで生まれました。
この部屋では、視覚、聴覚、触覚、嗅覚などさまざまな五感への刺激をそれぞれが感じ取り、楽しみ、そしてくつろいで過ごします。子どもたちが普段とは異なった柔和な表情を見せたり、固く握っていた手が柔らかくなったりと、一緒に参加した教師や家族が感動する場面もあるそうです。
「一方的に治療効果や発達を求めるのではなく、お互いの感じ方や喜びを受け入れようとする過程を大事にしています」とスタッフの方が話してくれました。家族や友達もともに体験して、喜びを分かち合える場所がここにあります。
いわて子どもの森
http://www.iwatekodomonomori.jp/
※ スヌーズレンの部屋の利用は要予約となっています