ドレミ・キッズ|オーガニックな食のありかたを知る料理教室
「これはなにかな〜?」 先生のロミーが目隠しをした子どもの口になにか入れます。「うーん…、あ、モッツァレラ?」「当たり!」
子どもたちが順番で、口にした食べ物を当てていく「盗み見禁止」ゲームは、子ども向け料理教室「ドレミ・キッズ」の遊びのひとつ。食べることは心がわくわくする冒険だ、というのがオーガニックにこだわるこの料理教室のテーマです。材料はグリーンマーケットから購入し、ハーブ類はさんさんと日が当たる教室のテラスで調達します。
本日の食材のメインは、栗。まず、子どもたちはそれを見てさわって、目の前の栗がイガに入った状態で木になっているところをみんなで想像してみます。食べ物がどんなところで育ち、食卓に運ばれてくるのかを知ることは、食べ物を理解するうえでとても大事なこと。
自分でつくることで食べ物の好き嫌いをなくす、スプーンやカップで計量することで算数に親しむ、手先を器用にする…などの理由から、ニューヨークでは料理教室に通う子どもたちが増えています。からだによいものを食べることとはもちろんですが、環境に配慮したよい食べ物を選びとるということも、エコと生活が切り離せなくなった現代の子どもたちが学ぶべき課題です。地元で採れる食材を購入することが環境にやさしい理由など、グリーンなメッセージも伝えています。
Dough Re Me Kids ドレミ・キッズ
70 Washington St.
Brooklyn, New York NY 11201
(917) 846-8221
www.doughremekids.com
※ この記事は、『mammoth』No.20 (2010年)に掲載されています。
文:浅野スチ 写真:高木康行