季節の和菓子は、おいしい暦 12月
和菓子は、四季の豊かな日本だからこそ培われた食文化のひとつ。目で見て、香りを楽しみ、舌で味わう… 五感を刺激する芸術ともいわれています。和菓子屋さんのショーケースは、季節を感じさせてくれる暦のようなもの。マンモス27号では、室町時代後期から続く和菓子の老舗「とらや」で受け継がれてきた、伝統的な季節の和菓子を1月から12月までひとつずつ紹介しています。
12月の和菓子は、「深山の雪」(みやまのゆき)。奥深い山では、冬の訪れも、雪が降りはじめるのも、里よりひと足早いもの。白のそぼろで雪を、黒のそぼろで山肌や森林を見立てた、少し寂しい冬の山を感じさせるお菓子です。
資料提供:株式会社 虎屋
mammoth No.27「CALENDAR」(2013年9月15日発行)収録